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昨今、ビットコインの価格は世界中のどの法定通貨よりも価格が上回っている。米ドルと比べ30%以上も上回り、メキシコのペソ、銀、金、ロシアのルーブル、全てを越え、2017年現在では最もパフォーマンスを発揮している通貨といえる。

フィアット、金、銀を越えて

SG Kinsmannのビットコインデータアナリストが分析したデータによれば、これまで対ドルで12%の変動すら達成していなかったにも関わらず、ペソ、銀、世界で三番手、四番手につく現行通貨及びアセットを上回り、金や銀などの所謂安全な逃避先とされるアセットさえも上回っている。

アルトコイン、イーサリアムにまつわる神話

今のところ、2017年はビットコイン投資家やアルトコイントレーダーにとっても成功を収めることができた良い年であり、メジャーなアルトコインや、例えばイーサリアムなどの暗号通貨は4月の初めには50億ドルの時価総額に達している。

1月、イーサリアムの時価総額は10億ドルまで下落している。しかし4ヶ月の間にイーサリアムの価格は5倍以上に膨らんだ。

イーサリアムのこうした価格の成長は、エンタープライズ・イーサリアム・アライアンスの設立や、大企業や団体、企業などが参加し、同コミュニティの発展と成長がその要因と考えられる。

ビットコインの値動き

しかしビットコイン市場に関しては、そのエコシステムにおいていくつか大きな変化が今年の初めに起こっている。

一つ目は、フィリピン日本におけるビットコインやビットコインに関する事業の合法化だ。インド政府は早ければ5月にはビットコインに関連した規制の枠組みや法整備に取り組む可能性を発表している。日本の技術や消費者市場に大きな影響力を持つ日本最大規模の小売業界の巨人、ビックカメラは、同店舗におけるビットコイン決済の受け入れを始めている。

2017年のビットコインの価格上昇の主要な原動力としては、ビットコインネットワークにおける現在のスケーラビリティ問題の解決にあると考えられる。ビットコインネットワークのブロックサイズに対する1MBの上限は、ブロックチェーンの輻輳を引き起こしており、劇的な手数料の増加や、決済の承認までの長いウェイト時間を生んでいる。

もし、コアチームによるSegWitや、アンドリュー・リー氏のExtension Blocks、その他の革命的なソリューションによりビットコインのスケーラビリティに関する問題が今年中に解決された場合、ビットコイン価格が中期、または長期でみれば指数関数的に上昇することは自明の理だろう。

4月26日には、前回の最高価格である1,277ドルを突破し、ビットコインが満を持して1,300ドルを突破したとの記事を我々コインテレグラフは公開している。しかし同時に、BitfinexやOKCoinなどのメジャーな取引所が現在抱えている入出金に関連した銀行との問題などに起因した現在のビットコインの価格トレンドは、非常に不安定な状態にあると多くのアナリストたちは見ている。

銀行とビットコイン取引所の摩擦問題が解決され、スケーラビリティの問題も解決し、日本、インド、そしてフィリピンでのビットコイン導入がさらに進めば、ビットコイン価格は中期、長期でみれば段階的に大幅な成長を遂げることだろう。